総合芸術と生活美学を目指して~僕の審美眼に叶う愛しい物達~
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今はなきレオン・ド・リヨンの森鳩。生涯で一番美味しかったジビエ。あまりの美味しさにまた食べにフランスに行ったほどです。これを超えるジビエ料理に出会いたい!!
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自己紹介

美味しいものが大好きで、音楽、映画、絵画、文学における抒情美を追求している「るしぇるしぇ」といいます。


誕生日 14.4.1979

尊敬する人物

レオナルド ダ ヴィンチ
稀有の総合芸術者です。

好物:
フォワグラ、ピジョン、
グルヌイユ、ジビエ
アバ、ビターチョコ、
ワイン、ハーブ系のお酒、
アルマニャック、日本酒
刺身、湯葉、

嫌いな食べ物:
添加物を加えて
いる食べ物、
ジャンクフード、
ファーストフード、
インスタント食品、
チェーン店の料理、
創作料理(フランス料理
なら正統的なフランス
料理を食べたいので、
でも一店だけ例外はあり
ます。)


お腹をただ満たすための
食事ではなくて、
ゆっくりと時間をかけて
味わい、全身で美味しさ
を喜ぶことができる、
そんな料理が食べたい
です。

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夏の夜の妖精たち
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この森から逃げだそうなどと、そんな気を起こしにならないで。
けっしてここを去ってはなりません。
それがお望みであろうと、なかろうと
あたしは妖精、それもただものとは違う、どこへ行こうと
つねに夏の日がわが身に寄り添うてくれる、
そのあたしが愛するのです、だから
いつまでもあたしのそばに・・・・・

シェイクスピア 「夏の夜の夢」 新書文庫より

本画集にはシェイクスピアの「夏の夜の夢」に直接的、間接的に想を得て描かれた妖精画がずらりと並んでいます。
妖精画の解説は辺見葉子さんが以下の題名で書いています。

☆永遠の無垢ーラッカム、デュラックの妖精の国



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アーサー・ラッカム 「真夏の夜の夢」より

今日の妖精のイメージを作り上げたのは、イギリスの絵本の黄金期を代表するラッカムとデュラックだと書いていますが、確かに遠くないですね。皆さんはどうですか?
そういえばこのブログにはラッカムはピーターパン、デュラックはアラビアンナイトとまだそれぞれ一作品しかアップしていなく、もっともっとアップする予定はありますけどね。
次アップするとしたらラッカムのウンディーネにしようかと思っていますが。





















☆人間と妖精の境界が揺らぐ夜

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エドワード・ロバート・ヒューズの「夏の夜の夢」

その夜とはいつなのかと言いますと五月祭り前夜と夏至祭り前夜。シェイクスピアの「夏の夜の夢」の舞台はどちらの祭りかという議論がありますが、辺見さんによると五月祭りだそうです。
まどちらにせよどちらの祭りも本質的にも民間伝承でも共通点があるわけで、陽気な馬鹿騒ぎと無礼講の日です。。
ここで取り上げられている作品はおなじみのエドワード・ロバート・ヒューズの「夏の夜の夢」、
ジョン・シモンズの「ティタニーア」数点、ジョーゼフ・ノエル・ペイトンの「オベロンとティターニア」などなど

























☆蝶の翅が運ぶ夢

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ジョン・アトキンソン・グリムショー 「夜の精」


この解説で初めて知りましたが、妖精ってよく蝶の翅をつけているじゃないですか、あれっていつぐらいに登場したのかというとシェイクスピアの「夏の夜の夢」からなんと200年以上もたってからのようです。
蝶の翅といえば軽やかな空気の精としてのイメージがありますから、それがヴィクトリア朝の舞台芸術に影響を与えた点をやっぱり書いていまして、そうロマンティック・バレエの話にも話題が
いくわけです。
ここで取り上げられている画家は妖精画の極地と言えるフィッツジェラルド、蝶の翅をつけた妖精の具体的なイメージを描いた、ラファエル前派の画家達の影響が伺えるジョン・アトキンソン・グリムショーなど

☆見えざる世界に魅入られた画家たち

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リチャード・ダッドの「妖精の木こりの神技」

ヴィクトリア朝のあらゆる階層を席巻した社会現象のひとつが心霊主義。ヴィクトリア女王でさせ故アルバート公の死霊と、霊媒の力を借りて交信を試みたらしいです。

でこの時代の狂気を誰よりも端的に体現しているのがリチャード・ダッドの「妖精の木こりの神技」。彼はヨーロッパと近東への旅行をきっかけに、精神分裂症に陥ります。そして父親殺しという悲劇が起き、その事件以降42年間を精神病院で過ごすことになります。
精神分裂の状態にあると覚醒剤を使用した時と同じように、意識が平常よりも研ぎ澄まされ、感覚もより複雑に、鋭敏になるようです。彼はその絵画の完成に9年かけました。

画面中央でこちらに背を向けて斧を振り上げ、地面に置いたハシバミの実を割ろうとしている木こりの動作を様々な妖精たちが見守っています。
木こりの正面に座る白髪の小男は大魔術師、上のほうで王冠をかぶっているのは妖精王オベロンと女王ティターニアです。

異様に増強された視覚で描かれたこの絵の驚くべき細密な細部には、歪んだ鏡像を見ているようなめまいと息苦しさを見るものに感じさせます。
細部を克明に描かずにはいられないという強迫観念は、「自然に忠実に」というラファエル前派
の姿勢と通じるものがあります。

自然の風景を凝視したラファエル前派の画家たちは、それをあまりにも細密に描いたため、かえって現実世界をすり抜けてしまった幻想的な世界を現出させることとなりました。
このラファエル前派流の強烈な視覚をもって、不可視の世界に目を凝らしたのがダッドだけでなくフィッツジェラルド、ペイトンと言えます。
その他ここで取り上げられた画家は、チャールズ・アルタモンド・ドイル、リチャード・ドイルなど





☆妖精王の花嫁たち

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ペイトンの「妖精の騎馬行進」

この画集に掲載されているペイトンの「妖精の騎馬行進」、リチャード・ドイルの「妖精王の勝利の行進」、チャールズ・ドイルの「妖精の女王ー行進ー」と以上、3点の妖精の行進が主題。
この中で中世の妖精の行進の伝統に一番近いのがペイトンの「妖精の騎馬行進」だそうです。

さてこうしていろいろと描かれた妖精画ですが、コティングリー妖精事件を境に絵画のテーマとして妖精が消えてしまいます。
それ以後はラッカムやデュラックのように古典名作物語の挿絵としての妖精かシシリー・メアリー・パーカーのフラワーフェアリーのようにイメージ化された妖精が中心となります。

参考文献

「夏の夜の妖精たち」
「新古典・ロマン・写実主義の魅力」
「妖精原画展」図録
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by esthetisme | 2008-08-24 23:51 | 絵本